傘とアイロン


今月5月はメディアづいた月でした。

5/6の
・NHK BSプレミアム イッピン(6/14(土)15:00〜NHK BSプレミアムで再放送します)
にはじまり、
5/8の
・NHK総合 あさイチ
・YBSラジオ  D&Radio
そして
5/21
・UTY ウッティ・発



(画像はUTYさんのHPから拝借m(__)m)

Staff:Teの感謝ブログにもあげましたが、

いろいろお問い合わせや応援の言葉をいただき
感謝感謝でございます。
産地の活動が一つ認められた証拠でもありますし、
その中にうちも入れてもらえた事がありがたい事です。
そんな気持ちで、お客様の生地作り、傘作りを頑張っていければ、
なんて思っておりますです、はい。

さてー、長々前置きで再度いやらしくアピッたとこで、
こんなそんな機会にわが社の傘を手にしていただいた方や、
百貨店の傘売場で良い傘買ったから、長く元気に使いたいのよ、
というモノに愛着を持ってくれる素晴らしい方に、
傘生地屋から梅雨前に、撥水を良く傘を使う方法をお教えします。

まず前置き、傘生地には一般的に「防水」と「撥水」の加工が施されています。
(ビニール傘は、知りませんm(__)m、だってビニール、うちじゃ織れないし…)
よく防水と撥水を近藤、じゃなくて混同される方がいらっしゃいますが、
まあ、傘を使う分にはそこ分からなくても何ーも支障でませんが、
一応説明しますと、
「撥水」加工は多くはフッ素を用いて
傘に撥水性(要は生地に水が着いた時に水滴になってコロコロ転がる事)
をもたせます。フッ素には蓮の葉効果
(⇒※蓮の葉はその無数の突起微細構造(細かい突起のようなもの)と水の表面張力により水を水滴化し濡れることを防ぐ)
と同じような機能を持ち、繊維が水に濡れるのを防ぐのです

こんな感じ、コロコロ

「防水」加工は、多くはアクリル樹脂を用いて、生地の裏面にその樹脂を
薄くコーティングして、織目の目止めをします。
先染めの織組織(織り方の事です)を活かした織物のコーティングは、
織物の織目が複雑であったり凹凸があったりして綺麗に平らにコーティングをかけるのは
実はとても難易度が高い作業なのですが、それをいとも簡単にやってのける
この産地の整理屋さん(生地の加工屋さんの事です。生地を綺麗にしたり後加工をする事を整理と呼びます)
の技術、拍手ものです!!

…話がそれました、その撥水を良く使う、まず長く傘を使っていると、
生地の水ハジキが悪くなったなーと感じる方、いらっしゃると思います。
というか、傘なんかさせればいいやって事じゃなく、そんな事を感じて
いただける方、素敵です。

そんな傘、実は撥水がおちているのではなく、上に書いた撥水の蓮の葉効果の
突起物が寝てしまっているのです。
さてどうする、
実は…、フッ素の撥水加工は熱をかけると復活するのです!!
なぜっ!?、…正直、細かい事は分からないのです。

とにかく、熱をくれてやると、100%とまではいきませんが、
感覚的に70%ぐらいの状態にはなるのではないかと。
(使用している状態や年数によって一概には言えませんが、すみません)

さて、熱をくれるっちゅっても、直で火をあてれば生地が溶けます。
そこで、うちの会社で使うのは、アイロン!

これは傘の仕上げの時にかけるシワ取りですが、こんな感じで、
アイロンを化繊で使用できる温度にセットし、傘の一小間(コマ)一小間アイロンをかけていきます。
ザッザッというイメージです。(温度調節が高すぎたりすると溶けるので注意!)
ただザッザッを素人さんがやるには少々難易度が高いかもしれません。
そこで、ドライヤーを使うともっと容易にお手入れができます。
(傘 撥水 ドライヤー なんかのワードで検索すると結構ヒットします)

どのくらいの時間ドライヤーをかけるかというのを表現するのが難しいですが、
アイロンをあてる時はある程度高い熱をかけるわけなので、
同じぐらいの効果を得るなら、生地から5cmぐらいほど放して、
熱がいきわたるようにじっくりかけていただいた方がよいと思います。

さて、久しぶりの生地の話題なので少々長くなっていますが、
ここからが傘生地屋として、皆さんあまり知らないであろう気を付けてほしい事です。
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上に書いたようなお手入れは傘を使用した後にするわけですが、
いつも傘を使用する時に心がけていただきたい事があります。
それは、雨に濡れた生地を手でこすると、撥水性が著しく低下してしまうのです!
濡れた傘を、わざわざきれいにたたもうと手で雑巾を絞るようにギュッギュッと
まとめて閉じてしまうとモー最悪(涙)。生地の折山ちゃんの撥水山ちゃんが寝てしまいます。

なぜっ!??、それは…、得意技の「はっきり理由は分からない」のでございます。
が、今まで生地で色々と試験をした経験則でそうなんです。
乾いてる時の摩擦では何ともないのに、同じ生地を、濡れた時に人の手でこすると、
とてーも撥水が悪くなってしまいます。
考えられるのは、人の手の脂分が、生地が濡れた際に何等か影響しているのかもしれません。


なので、濡れた傘をたたむときは、手のひらで絞るように傘をたたむのではなく、
大抵の傘にはネームバンド(傘をたたむ際にまとめるホックやボタンつきのバンド)が
ついているので、そこを持ってグルッと傘をまとめる事です(大抵の方はそうしてるかもしれません)。
そしてオフィスや家に帰った際に陰干しをして、水分をちゃんと飛ばしてから
たたむ。こうすると長く撥水効果をもたせて傘を使う事ができます。
濡れたまま、先ほどのネームバンドでグルットするたたみ方で放置してしまうと、
変なシワが入ってしまったり、へんな臭いしちゃったりするので要注意です!

たかが傘でしょ。傘にそこまで手がかけられないよ。
と思う方もいらっしゃると思いますが、
僕たちは日々生地を織っているので、気に入った愛着のある傘を
長く健康に使っていただければと思っています。

とまぁ、まったく科学的な根拠のある内容でなくすみません。
これから梅雨シーズンに入ります。ちょっと上に書いたように
傘を労わって使っていただければ、
「へへー、おれの傘、雨がコロコロ転がってるぜぃ」
なんて気持ちの優越感を感じながら梅雨時を過ごせるかもしれません!?


Staff:よーいち
 

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コメント

NHK甲府放送局のまるごと山梨で、この情報紹介されましたね。
丁寧にお手入れして、今使っている傘も長く使いたいと思います。
軍資金がたまったら、また、お店に伺っていろいろな傘を見たいです。

  • しおちゃん
  • 2014/06/25 18:55

しおちゃんさん、コメントありがとうございます。
ぜひ、お手入れしていただいて、長くお気に入りの1本をご愛用下さい!
またのご来店もお待ちしておりますね。

  • Staff:よーいち
  • 2014/06/25 20:22
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